魅力的な人々の共通項 「運命のシナリオ」が応援する生き方
- 著者:小林正観
- 出版:清談社
- 発行:2019年9月20日
- 価格:1,500円+税
- 頁数:221ページ
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
「人は喜ばれる存在になるために生まれてくる」と著者の小林正観氏は伝えています。これは人間を魅力的にする共通項なのです。
<<魅力的な人は淡々と生きている>>
魅力的な人を考察すると、感情の起伏を見せることなく淡々と生きていることに気づきます。
「美しい人ほど、似顔絵が描きにくい」と著者の友人である画家は言いました。のぼりつめると、とらえどころがないという特徴を表しています。
これは、生き方においても言えることです。
魅力的な人は、淡々と、ひょうひょうとしていて、とらえどころがないという印象があります。一喜一憂せず、感情がコントロールできている人の方が“大人”に見えるからです。
一方、腹が立ったりイライラしたりと、否定的な感情を表に出している人は子供っぽく、魅力を感じることはありません。
つまり、魅力的な人になるには、否定的なものを取り去ることが一つの方法なのです。
<<執着は否定的な感情を生む>>
宇宙には、要求しても叶わず、感謝すると叶うという法則があります。
これを聞いて、叶えるために感謝するという人もいますが、この順番だとやはり要求になってしまうのです。
要求を叶えることばかりを考える人からは、心からの「ありがとう」という言葉は出てきません。それは、手に入るまで感謝しないからです。
足りないものを探して要求するばかりでなく、普通に生活できていること自体の有難さに気づき、「ありがとう」と感謝できれば、本当に恵まれるようになります。
どうしてもこうなって欲しいという執着は、捨てることが難しいといいます。しかし、考え方を少し変えることで喜びを感じられます。
遠足や運動会の前日、「明日は絶対に晴れてくれないと嫌だ」と執着している人と、「晴れたら嬉しい、晴れたらいいな」と執着を手放した人では、雨が降った場合の受け入れ方が変わります。
執着している人にとって、雨が降ればマイナスと捉えて落ち込んでしまいますが、執着を手放した人にとっては、雨が降ってもゼロ、晴れたらプラスの喜びを感じられるのです。
感謝することや執着を手放すことで、不平不満や愚痴、泣き言や悪口を言うこともなくなり、自然に否定的な感情をなくすことができます。
<<人にエネルギーを与える「かえしの法則」>>
人にエネルギーを与えるのは、「感謝」「笑顔」「賞賛」です。著者はこれらの頭文字をとって「かえしの法則」と名づけています。
エネルギーがダウンして元気がない時に、相手から「頑張って」と言われるよりも、感謝の言葉や笑顔で褒められる方が元気をもらえます。
喜ばれる人は、否定的な感情をとりのぞくことで全てを受け入れていますので、相手のことを想う余裕が生まれ、「かえしの法則」を自然に身につけています。
そして、喜ばれる人が投げかける優しい言葉が、周囲の人を常に温かさで満たすことで、その人に対する人間としての余裕を感じ、それが「魅力」につながるのです。
<<魅力的な人>>
魅力的な人は、周りの人を幸せにします。
何かに勝つために行動するわけではなく、根性論を押し付けることもありません。人生のシナリオを理解して受け入れ、感謝を忘れず、相手を笑顔で賞賛します。
そして、その生き方に触れた周りの人は喜びを与えられ、「魅力」を感じるのです。
目次
- はじめに
- 第1章 「魅力的な人」の共通項
- 第2章 「魅力的な人」の人づきあいの法則
- 第3章 歴史から見た「魅力的な人々」
- 第4章 「魅力的な人々」を訪ねる旅
- おわりに
一言コメント
自分の周りにいる「魅力的な人」を思い浮かべると、確かに淡々とした人が多いことに気づきます。物事を否定することなく笑顔で接する姿勢は、非常に気持ちの良いものです。本書を読むことで、彼らが魅力的である「理由」に納得できるでしょう。
注目の文章ピックアップ
・魅力的な人になるということは、人に喜びを与える人になるということ
・魅力的な人について考察していくと、常に淡々と、感情的にならない人、ということに気づきます。
・洗練されればされるほど、「マイルド」になっているということのようです。
・「肯定的なものだけ残し、否定的なものだけ取り去ってしまえばいいのではないでしょうか。
・自分が楽しんで、生き生きと輝く人になったら、身近な人にとってもよい結果をもたらすようになるでしょう。
・人生のシナリオは、往々にしてこのような「二段構え」になっています。
・実は普通に生活をしていることがどれほど幸せで有難いか
・「人間にエネルギーを吹き込むものとは何か」という角度から考えると、「感謝」「笑顔」「賞賛」の三つが挙げられます。
・「ほめっぱなしメガネ」で人を見つめ、いつも温かく優しい言葉を投げかける人の周りには、常に温かさが満ちていくでしょう。
・優しさとは一面的なものではなく、多面的。